自分の強みを持つこと
こんにちは。
先週までは何も羽織らなくても過ごせる気候だったのから一転。
今週は朝と夜に本格的な冬の冷たさがやってきており、どうも薄着では寝ることができない気候へと様変わりです。
今回は火曜の4限・企業戦略論で空気株式会社の小澤利男さんによる講演会を行いましたのでそのことについて書いていこうと思います。
空気株式会社のはじめのイメージは、
????????????????
こんな感じです。
会社名だけでは見当もつきませんでした。
空気株式会社KOO-KIとはこのような会社です。紹介しておきます。
“闘う勇気”
“闘う覚悟”
今の社会は、何か大きなことを一発起こしてイノベートする時代だと思われがち。大きいことをして初めて認められる社会である。
その中でも大事なのは強い「個」を持つことである。
小澤さんは、幼少期に訪れた大阪万博に日本中の人が集まっていて、それを広告会社の電通が動かしているという事実を知りそれから「人を動かす仕事がしたい」と思うようになったらしい。
人に何かを伝え、人の心を動かすことを仕事にしたいと思ったらしい。
また小澤さんはその考えが若い頃から今までほとんどブレなかったという。
そして最近では自分の強みを売りにすることが大事だと言う。
自分の強みをしっかり持っておくことで、 どんな場面でも発揮することができる。
小澤さんの強み
メディアビジネスとコンテンツビジネスを両方やっていたので作り方と届け方の両方を持っている。
自分の価値は外部が決めること。その価値が他社に評価されるためには自分を磨かないといけないと思う。自分の強みであったり武器を身につけ熟成させて行くことが大事であると思った。
KOO-KIという会社のスタイルとして、
・出社時間、退勤時間に決まりがない
・服装は基本的に自由
完全な結果主義。
結果を出せればなんでもいいというスタンス。
こういうスタイルを取り入れる世の中の動きは結構増えていると思う。ビジネス現場に限らず、自分のことに置き換えて考えてみると、高校野球の現場でも当てはまるような気がする。自主練習が多めであったり、練習メニューも監督からの押し付けがあるわけではなく何より自由にやっていいよ、自分たちで考えて行うといったスタンスが増えている気がする。
その中で映像やCM、映画など表現していく場としてはこういったスタイルの方が良いらしい。
とても衝撃だったのがこの会社の理念である。
”絶対に「オモシロイモノ」しか作らない”
これはKOO-KIの最大の理念である。
何がすごいかというと、スバリ言い切ったという部分だろう。そして自らでハードルをあげていることに意識の高さを感じた。最大表現を用いることによって、組織内でその目標に達成しようと努力する。そうすることで組織としての方向性も意識も結果として皆が1つの方向に向かうのではないかと思った。
KOO-KIに対する依頼というのは大抵、
「こういったCMを作って欲しい」
と提案するだろう。
しかし最近のKOO-KIに対する依頼は、
「どんなCMを作れば良いかわからない、CM企画からお願いできない?」
といったもので解決案まで考えて欲しいと頼み込んでくるクライアントが大多数らしい。
だが、全てを委託するというのは一見自由にできるから良いように思えるが、実はとても難易度は高い。
課題がはっきりしていないために、万が一クライアントが求めるウケに当てはまらなかった場合はクライアントからの信頼を失うことになるだろう。そのため課題が明確な方が出来上がったときの相手の評価に対する怖さというものはない。
そしてそうした時に大事なのが、
諦めない。媚びない。下手に出ない。
この3つだという。
制作の途中で妥協してしまったり自分で納得のいくところまで出来ていなかったりすると、どうしても自信のない作品になってしまう。自分が納得の行くところまで突き詰めることで自信と覚悟を持つことができる。
“ガチで考え、ガチで作ったか”
これも小澤さんの言葉である。
決められたゴールの無いものを作る時、本気で取り組むことによって結果がどうであれ自信がつく。最大限に追求したものをクライアントに差し出すことこそがベストな結果なのだ。
また小澤さんたち映像クリエーターは決してクライアントのことを偉いと思わない。
一般的にクリエーターはクライアントからお金をもらって映像を作り、クリエーターが作ることによって対価を支払うという仕組みである。だがしかし、小澤さんたち映像クリエーターはお金には変えられないそれ以上のものを作っているという強い考えがあるから、クライアントに対して決して媚びないし、下手に出ない。
“お金を支払ってでも手に入れたいものを提供する”
これも小澤さんの言葉である。
小澤さんたち映像クリエーターは、これを念頭に置いて仕事を行っている。
これらに関連した話をもう一つ挙げる。
映像クリエーターは作品を作るに置いて、決して恥を書かせるような作品は作れないという。それは一つの作品にたくさんの人が関わっているからである。つまり視聴者から見てつまらない作品になれば、映像クリエーターの責任ということになるのだが、そのことで、関わった人全員に恥をかかせるといったことになる。
そういった意味でも、映像クリエーターは覚悟を持って作品を作らないといけない。
スケスケ展。
このようなイベントも福岡で行った。
様々な生物や物の中身を『スケる(透ける)』を通じて紹介する企画展である。外側の世界だけでなく内側にある世界を見せる、外側を内側の両方の世界があってこそのリアルな世界を見せようとしたイベントである。
単に恐竜展やプラネタリウム展、宇宙展などなんの変哲のない催し物をするだけでは面白みはないという。
小澤さん曰く福岡のクリエーターなりの力を見せつけて日本中や世界にアピールしようとした。
いたって普通のものを作っても面白くないという考え。
これはとても同感するものがあった。他と同じようなものを作ったとしても、なんら特徴もない。誰も作らないもの、自分らしいものを作品に盛り込むことによって自分自身のやりがいであったり達成感もまた違ってくるのではないだろうか。
また、コミュニケーションの場でも同じようなことが言える。
外見で人を判断することをしがちだが、しっかりと中身まで知ることで前者だけでは得ることができない、人としての深みだったり、内に秘めているものを知ることができる。
小澤さんが私たちに伝えたかったこと
①専門家になること
・負けない分野を作る
・自分がいることで何を醸し出せるかが大事である
・専門家だと思われること
・好きなもののプロフェッショナルになること
・自分の思っていることを発信すること
②トップと話せる
・トップと話せるような自分になる
・トップに認めてもらうことで良いポジションを得ることができる
③学生生活でインプットを増やそう
・インプットが無い人は何も吐き出すことができない。
・若いうちにインプットしたものが自分の武器の元になる
どんどん動こう。
知識を得ることは自分の人生にとってとても有益なものになる。
“自分をどんなパッケージで世に送り出すつもり?”
そして私はこの言葉にとても感化されました。
毎回いろんな場面で大人の方々の話を聞く機会があるのですが、どれもすごくリアルな話であり有益な話が多いです。その中でも小澤さんのこの言葉にはとても考えさせられるものがありました。社会に出るにおいて組織の名前でアピールする時代から自分の強みでアピールする時代になっているこの時代に自分の強みなくしてはやっていけないということがわかりました。自分が社会のことを考えるきっかけになっているのも確かです。
小澤さん自身、表現をする職業についているため、今回の講演のように人に想いを伝える人の心の中に刺さるものを伝える場で、相手に気持ちを伝えるうまさ・人の心を動かすテクニックというのはすごいなと思いました。
今回の公演もとても有意義な90分を過ごしたと思います。
それではまた次回。